全力で頑張る男の子
2025.11.05日記
STAFF：Hiromi
いつぐらいからだろう…
間違いなく昨年も走っていた
仕事帰りに家に着く直前ぐらいで小学生ぐらい
の男の子が、結構なスピードで走っている
夜なので道を照らすような物を持って走ってる
そんな彼をたまに、私の帰宅時間とマッチすれば
見かけていた
『頑張ってんなぁ…』と思いながら…
タイミングが合わなかったからか、そんな彼の事を
すっかり忘れていて
そんなある日にお風呂上がりにベランダに出て一服していた時
【荒い息遣い】と共に【走る音】が聞こえたので
ふっと見るとあの子が走ってた
5階の私からは、彼がどんなルートを走っているのかは
ハッキリとはわからないけど、どうも私の住んでいる建物の周辺を何周かしているっぽい…
しかし、それがなかなかのスピードなんです。
近づいてくると姿は見えなくとも【息遣い】がハッキリと聞こえる
息遣いが目の前を通り過ぎ、行方は追えないけど
またどこかの路地から出てくる
何だか気になってベランダをくるくる移動して
男の子を探してると…
遠くの路地で四つん這いになって、咳混みながら完全にダウンしていたので
心配になって思わず玄関を出て様子を見に行こうと
エレベーターを降りる手前でまた下を覗き込んだら
彼はフラフラと立ち上がり呼吸を整えながら
ゆっくりと歩いていました
少しホッとして暫く上から彼を見ていたら
いつも照らしていたライトは【スマホ】だった
彼は常にスマホのライトをONにして走っていたんだ！
オレンジのシャツにスマホのライト！
私はすぐに彼を発見できる！
間違いなく…
彼は猛烈に【頑張っている】
何年生かもわからない
勝手に小学生だと思ってるけどもしかしたら
中学生かもしれない
目指しているものが【短距離】なのか【長距離】なのか
はたまた【箱根駅伝】を目指しているのか
彼の目指しているものは私にはわからないけど
間違いなく言えるのは
【彼は猛烈に頑張っている】
彼を目撃する時、タイムを測る人や付き添いみたい
な人は居なくて、ただただ1人で凄いスピードで
スマホを片手に照らしながら走ってる
今日あらためて、ベランダから彼の走る姿を目標した時に
私が彼を見なかった日も彼はこうやって
倒れ込みながらも孤独に走り続けてたんだろうなって
勝手に自分なりに想像して
めちゃくちゃハートをぶち抜かれたのでした…
私が倒れ込むまで走ったことは
高校のバスケの合宿で【一発勝負】のダッシュ
今でも覚えてる
アレ以上、身体的にキツい経験は未だにない
ましてや、もうそんなダッシュは出来ない…
あの時にあの経験をしていて本当に良かったと
今改めてつくづく思う
スマホライトを握って走る男の子
彼には何となく勝手な想像だけど、ハッキリと
【目指してる目標】があるっぽい気がする
それが何かは一生聞けないかもしれないけど
コッソリと…めちゃくちゃ応援している！
